半跏趺坐 -hankafuza-

ソウルジェムの濁りきったアラサー第二童貞がココロの平穏を目指す話

煩悶

本当にこの人生で終わりにできるのか

本当にこれで人間をやめられるのか

本当にこれでもう何も傷つけずに済むのか

本当にこれで六道輪廻から解脱できるのか

 

 

そのような、修行者としての心持ちと

 

 

人として道を踏み外さない範囲で

今まで生きてきた自分からすれば

想像もつかないクズになりたい

 
 
そのような、外道として味わい尽くしたい欲望
 
 
二つの価値観が筋力と重力のように拮抗しているが、
そのバランスは風が吹けば容易く崩れるほど緊張している
 
 

止まらない妄想に誰か水を差してくれ

いわゆるヤリモクになれない理由

これは自惚れも大概にしろという話ではあるのだが

ひとつ思うところがある話でもあって

 

男性が女性を考えるとき

それを大切にすべき人間関係なのか、

あるいは単に性欲をもって対象とするかは、

とかく男も女も判別しにくい問題である

 

仮に女性が男性に惚れていたとして

しかし男性側はそれほど気がないとして

しかし性欲を催す程度には相手を気に入っているとして

 

ではセックスに持ち込めたとき

肌を重ねることで

自分はそれほど好かれていない、ということを相手に悟られてしまうのではないかということが

 

その、とある考えすぎでトラウマのある男は恐ろしく心配なのです

俗物になりたい

なんだかんだいって

欲望はなりを潜めていただけで

本当はまだまだ遊び足りない

若い子にモテまくって

朝も昼も夜も金を使いまくって

うんざりげっそりするくらいセックスして

楽しいことを浴びるようにしたい

 

一度、そういった享楽は自分とは無縁だと思い

生きるだけで苦難は続き

残る永き生涯は命の有効活用を模索するのみと

悟った風を装いもしたけれど

 

苦しいときに神など現れない夜は

苦しいときに神など現れない世では

 

狂ったモン勝ちという摂理が鋭く疾るのだ

婚活再開して速攻病みかけて冷静になって感じたことの殴り書き

いくら申し込みを送ってもマッチングしないとか

婚パで邪険に扱われるとか

 

そういうの人間として全否定を受けることなんだよ

 

 

生きてるだけで可能性だとしても

押し寄せる茫漠とした時間を前に

潰れてしまいそうになる

 

なんだか結婚したいとか恋人がほしいとか以前に、

自分は同世代の女性からは一切相手にされない価値もない男なんじゃないかという不安がすごくて、

それを払拭したい、というのが優先順位トップになってる感ある

 

これはゲームに参加してるのに勝てなくて全然面白くなくてイライラする、という感覚と全く同じ

 

写真を撮ろう、

ファンデを塗って髭跡をコンシーラーで隠そう、

ヘアワックスで髪型を作ろう、

スーツを着よう、それで公園で一人でも三脚を立てて撮影しよう、

それが嫌なら写真スタジオに屋外撮影を依頼しよう、

街コンにも行こう

 

金と労力を使おう、

使った金に対して見返りがあったか吟味するのはやめようそれは無駄だ、

趣味のサークルも探そう

 

部屋で一人でうだうだ将来を悲観するくらいならすぐ次の手を考えよう次の予定を入れよう予約をして料金を支払おう、考えつくことは全部やろう全部やろう未来に絶望して自殺するのはその後だ。

2100字って自分史上がんばった方だから読んで

8月5日、今日は休みである。

昼過ぎにゴミ出しに外へ出て、あまりのルクスの高さに軽く眩暈を覚える。爆発で生まれた光の奔流がそのまま静止しているようだ。

 


引っ越して一ヶ月、このマンションの、あるのかないのか判然としないゴミ出しルールを覚えることはとっくに諦めている。それは、可燃の日の夕方にまだ可燃ゴミがボックスの内側に残っていたり、その他のゴミも曜日関係なく蓋の下にだいたい常駐している様を何度も目撃する度に削がれた意欲だ。

 


それにしても、殺意すら感じる熱線である。実際、ひと死にが出ている。毎年この時期に流れるニュースとはいえ、我が身我が肌で命の危険を感じると他人事にはできない。思わず縛ったダンボールを頭上に掲げて日傘にする。

 


7月31日、寝る間際にエアコンを起動したところ本体ランプが謎の点滅を始めた。一向に冷風が出ない。ベランダへのガラス戸を開けて室外機も確認するが、ファンの駆動音は聞こえない。部屋へ戻り本体下面に貼られていたメーカー名と型番、年式を手掛かりにネット検索をかけ、その怪しい光の点滅パターンを調べる。緑が6回オレンジ2回。結論、とにかく故障ということらしい。連日の猛暑に加えてこの事態である。

 


ゴミ捨て場で、熱せられた鉄製ハンドルの蓋を持ち上げ、束ねたダンボールを挿入する。ダンボールがはみ出す懸念もあったが、意外にもきれいに収まった。ついでに、糊付けもそのままに放り込まれていた2リットルペットボトルのダンボールもたたみ直して一緒に入れる。

 


ここ数日はとにかく喉が乾く。

 


この間、スーパーでカルピスを買った。

原液を割るタイプの昔馴染みのあいつを買うのは、大人になってからはじめてだ。自販機でもよくお目にかかるカルピスウォーターやカルピスソーダと違い、常温コーナーにあったので探すのに少し手間取った。

 


他にも今、冷蔵庫には100%のオレンジジュースと特濃4.5牛乳がある。特濃なのは、そのとき普通の成分無調整と価格が変わらなかったからという気まぐれからである。濃いのはいいことだ。濃ければ薄めればいい、薄い野郎はどうしようもない。特濃もオレンジも、どちらも経済性だけ考えて1000mlパックである。もちろん飲みきる前提だが、賞味期限は自分の舌が決めるので問題ない。

ちなみにこの世で嫌いないくつかの物事のうち、果汁が10%未満なのに一丁前にフルーツっぽさをパッケージ前面に押し出したジュースはその一つだ。

 


あと、数年前に行ったベトナムで熱に浮かされ買ったベトナム茶、茶葉の状態で大袋の中にまだまだ余っているが、やたら渋みが強いので水出しで作ったそのお茶約500mlがポリエチレンの容器に入っている。これを飲みきったときこそ、きっと一般家庭で浸透している標準的な麦茶を冷蔵庫で作ることができるだろう。

 


狭い一人用の冷蔵庫にソフトドリンクばかり必死に収納する理由。

喉が乾くからというより、必要に駆られて水分を補給しなければならない反面、舌は飽きやすいのでバラエティを確保しようとした結果かもしれない。

 


ペットボトルや缶飲料は、飲みきるたびにゴミが出るので好きではない。

 


だが、この炎天下に一歩足を踏み出してしまったついでだ。今日くらいはベンダーを利用してもいいだろう。

 


飲み込んで吐き出すだけの

単純作業繰り返す自動販売機みたいに

この街にボーっと突っ立って…

 


これはミスチルの歌詞。

歌われているシチュエーションは違うが、飲み物の温度を保つべく働く様は実に日本人らしい工業製品的勤勉さを体現している。

加えて、数10mおきに設置されてる自販機たち、総じていったいどれくらい電力がかかっているのか。

こんな日に考えると恐ろしくなる。

 


何軒か自販機を吟味した後、今の気分や舌が欲する感覚に耳(?)を澄ませた結果、スプライト、キミに決めた。

これは案外うっかりであった。なぜならスプライトはハードリカーを入れるととても美味しいからである。

最初はそんなつもりじゃなかった、だが魔が差してしまったが最後。帰宅してグラスに氷とウオッカとスプライトをぶちこむ、お昼に飲むには不適切な大人のジュースである。

つまみは何もない。だが何か乾き物が欲しい。高温多湿ゆえの身体のわがままだろうか。スナックの類いは普段から買う習慣がなく、生クルミがあるがあくまでサラダやパンの具材であり、かつ残り少ないので控えておく。

仕方なく、最近は実は天かすと成分がさほど変わらないともっぱら話題のグラノーラの大袋に直接手を突っ込んでそのまま食う、むしろ喰う。漢字のニュアンスの違い。これはイケる。

 


ああなんて夏だろう。

オーケーグーグル、パンテラを流して。

Spotifyパンテラを再生します」

パンテラが何かはよくわからないが、どうやらどこかの国のイカしたメタルバンドらしい。最高だ。

スマートスピーカーだって本当に便利だ、女性の声がするからって何かアニメ的な期待をせずに現実的な道具として扱えばとても優れたツールである。

 


外へ出れば死ぬ。

どこへも行けやしない。

冷房は壊れている。

不潔な汗が肌ににじむ。

 


8月5日、今日は休みである。

扇風機と心臓と肺だけは、規則正しく動いている。